2022年2月11日 1995年と2008年

雪が残っている。こないだとは違う図書館に行った。予約していた本が届いたという連絡があったからだ。『身体化された心』(フランシスコ・ヴァレラ)と『世界が決壊するまえに言葉を紡ぐ』(中島岳志ほか)を借りた。

宗教学や宗教社会学について少しだけ知るなかで、自分はさまざまな宗教についてよく知らないことを自覚した。オウム真理教についての知らなさを、世代間の知識差としても感じるから知りたいと思っている。授業以外だと村上春樹の『アンダーグラウンド』を少し読んだり、ドキュメント映画「A」や「A2」を見たくらい。あと1995年のQuick Japanでも少し読んだり、信者だったという人のブログを読んだとかそのくらいの浅さ。宗教って身近にあるのに知らないことが多いから知りたい。

それとは別に秋葉原の通り魔事件(2008)について調べていたら、通り魔事件についての映画(フィクション)や、犯人の動機について裁判の記録や犯人の友人など詳しく調査した本(『秋葉原事件中島岳志)があると知った。

中島岳志伊藤亜紗から知った。最近は共著だった『「利他」とは何か』が各所で話題になっているらしいのを見かけるけどそれはまだ読めていない。

犯人のしていた掲示板への書き込みなどインターネットと実存の問題は、現在にも繋がる問題としてときどき考えていたこともあり関心をもっている。ギルドの歌詞とか書き込んでたの知らなかった。『世界が決壊するまえに言葉を紡ぐ』では、地下鉄サリン事件や自殺の問題と地続きの問題として通り魔事件が語られていた。あれもこれも読んでいる途中だけど、90年代後半から2000年代後半にかけての10年くらいについて知りたい気持ちがある。自分にとってその10年は、そもそも生まれていなかったり、あまり時事に関心がなかった時期だから 自分の生きた時代に繋がっている出来事として捉えにくい。ノストラダムスの大予言とか、あったらしいことは知ってるけどその当時の人々への受け入れられ方も知らない。知ることはできない部分は残るけど、関心を持った分野や出来事に関してだけでも知っておきたい。それらを歴史として覚えるのはあまり得意ではないせいか情報を入れてもすぐぽろぽろとこぼれてしまう。知識へのアクセスの道のりだけでも覚えておきたい。まだ考えるよりも手前にいる。

閉館ぎりぎりまで図書館にいたら、残雪の影響か風が冷たかった。暖かい帽子買ってよかった!