2022年2月22日 図書室の床

猫の日を初めて知ったのは小学校の図書室だった。図書室の先生がやっていた読み聞かせの導入に2月22日(にゃ にゃ にゃ)を教えてもらった。上履きを脱ぐことになってる床に座っていた。

その床ではいろいろなことがあった。放課後にたくさんの人で賑わっていたとき、腕相撲大会が行われた。小学校の頃はずっと腕相撲が強かったから、滅多に負けなかったし年上の男子に勝てることもあった。だから1つ年下の大山くんに負けたことを印象深く覚えている。

防犯ブザーの電池が切れていたことに気付いたのもその床だった。栓が抜けているのに音が出ていなかった。そのときのぼーっとしていた感覚と騒がしい室内のことは何となく覚えている。

ねじまき鳥クロニクル」を読み始めた。クロニクルって時系列順に進む話だということも知らなかったけれど、これはクロニクルなのに時系列じゃないらしい。「村上春樹河合隼雄に会いに行く」に井戸のことが出てきて、私も掘りたいと思った。井戸のことをわかりたい。メーデーで歌われていた深く潜ることもわかりたい。いまのところそのふたつを結びつけて考えている。まだ読み始めたばかりだけど猫がでてきた。猫の日に猫が出てくる小説を読んでると思うことで逸れる意識があった。猫探し、海辺のカフカのナカタさんを思い出す。ねこねこねここねこ…

 

藤原基央「「にゃ」は28だろ!」